クラークの教示
この間瀬名秀明先生の講演に行って来ました。作品の解釈のためになったので、そろそろ感想をまとめていこうと思います。
- 作者: 瀬名秀明
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 文庫
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雑感から言えば、傑作だと思います。瀬名先生を読み始めたのは逆奏コンツェルトのFor a breath I tarryから。その時はそこまで気に止めてなかったのですが、NOVAで載った希望からイーガン的なものを感じてからです。なのでかなり最近から入った口なんです。よくパラサイト・イヴなどの作品からのファンからは難解になったとかネガティブな意見を聞きますが、私にはよくわからない話です。
伊藤計劃後のSFの最先端に立つものと言われますが、それは伊達ではなく斬りつけるメッセージにリリカルな描写は魅力たっぷりに語りかけて来ます。
さて、中身に入りましょうか。
・魔法
義手のマジシャンのお話です。工学ひいては科学と魔法の関係のお話。
充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。
とはクラークの言葉。マジックは科学ではないが、それはもっと純粋な技術をもって魅せる魔法であることは当然ではあります。それと結びつけて工学が立派に魔法になるというのは、偶然という名の魔法をスパイスにして書いた作品。私は情報屋ですが励みになりました。
フォロワーの方にマジックは大道芸のジャンルだと教わりましたが、枠を広げても同じですよね。観る側にとっては大道芸もチチンプイプイやアブラカタブラと何にも変わらない。まして過程が細やかなのだから。そう考えると我々はなんと無粋なもので、ボタンひとつで終わってしまう。インスタントな魔法。少し寂しいですね。
うん、この調子だとかなり長くなりそうですね。幾つかにわけましょう。
雨の中でエイドリアン
あまりにも、くろくの気まぐれ限定ラーメンが傑作だったので勢いが凄いです。
今回はワンタンメンなんですよ。ただ、普通のワンタンメンじゃないんです。ワンタンの皮しか入ってないんです。でもワンタンメンなんです。
まったりとした醤油ベースのタレに澄んだ味の鶏スープで昔ながらの中華そばのようですが、驚くほどにジューシー。ワンタンの皮をすすっているにもかかわわず、そこには肉の存在がありありと感じ取れる。ああ、これワンタンメンだと自然に思ってしまう。その遊び心が憎いくらい。
鶏白湯麺やトマトとカツオの汁なし以来の衝撃です。これは食べれて良かった。
脂ですか。いいえ油です。
ダクソ、トロフィーコンプしたし、次は何しよう。アーカイブのキャッシュバック分でメガテン2でも再プレイかな。
まあ、そんな話じゃなくて久々に新しい店舗に行きました。今年八月頭に出来たおそらく仙台初の油そば専門店一二三。どうやら東京からの出店みたいです。
http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4011655/
普段、油そばは好んで食べないのですが、かなりシンプルな油そばだと聞いてチャレンジしてみることに。店舗は小さくメニューは油そばとチャーシュー載せ、その他トッピングのみといさぎいいメニュー。
仙台駅周辺で油そばを食べたことがあるのは、おんのじ、伊達屋、日の出屋、くろくぐらいなのですが、そのどことも違う味。もはやシンプルを極めすぎて、油そばなのに油っぽさが皆無、醤油ダレはしっかり味がするのですが後には引かず、食べたという感じがしない。市川拓司風にいうと純粋なフレーバーで出来てるって感じ。これは神秘的な体験です。先に出したお店では(くろくは別ベクトル)スープを煮込んでペースト状にしたものとかがついてくるのですが、ここは本当に醤油ダレと油、酢にラー油のみなのも面白い。流行のとにかく濃く油っぽくの油そばとは正反対のものでした。女性は油そばに抵抗あるかもしれませんが、ここのなら大丈夫。安心しておすすめできます。
ただ流行とは違うので恐らく流行らない気がするのですよね。ここまでシンプルを突き詰めると個性だと思うのですがなかなか。この軽い油そばをいかして、いっそ移動店舗で屋台風に提供すれば流行ると思うんですよ。もっと軽食のようにして。油そばってスープを寸胴で用意しなくていい分、屋台向きじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。一二三さん。ぜひともご一考を。
人として輪がぶれている
休みを満喫しました。具体的にここ一週間はダークソウルに人間性を捧げる生活です。
て、なことで雑感をば。プレイ時間は80時間くらいですか。
DARK SOULS (ダークソウル) 特典「特製マップ&オリジナルサウンドトラック」付き
- 出版社/メーカー: フロム・ソフトウェア
- 発売日: 2011/09/22
- メディア: Video Game
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私はデモンズは未プレイなんですが、それでも十二分に楽しめています。より難易度が上がったと聞きますが、ちゃんと対策できればソロでも突破できるレベルでした。もうクリアできないぐらい難しいってことはないと思います。それどころか、かなり絶妙なところでは。ショートカットの作りたかとか、素直にうまいなと感じます。ボス戦も立ち回りさえ出来れば全然。そこまでに山ほど死ぬのですがわかってしまえばなんてことないってのがカタルシスがあって気持ちいいですよね。ところどころに救済もあったりしてリトライさせるための工夫がされているのは流石というところです。
操作面も良好でなにをやるにも可もなく不可もなくと言った感じでなかなかいいバランスです。あまりハイスピードでも困るので、このあたりが丁度いい塩梅。PvPもメリハリがついて良い具合、契約などで遊ばせる環境づくりも整っている。協力プレイは2周目の難易度で丁度かなとは感じますが。
今はトロフィーコンプを目指して2周目に入ってますが、しばらくは遊べそうです。あまりアクションは長持ちしないんですが、久々にアクションが面白いゲームにあたりました。
小ロンドあたりで黒ファンをガン待ちしてるのがいたら多分私です。自分から不利なところなんて行くわけないじゃないですか。白ファンも召喚するところでも、追いかけるメリットあまりないし。明日も白ファン探しながら出てきた黒ファンを狩るお仕事をしてきます。
穴の中からこんにちは
ふみふみこの女の穴が面白い。
- 作者: ふみふみこ
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2011/09/13
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月刊リュウで書いたものなので当然読んだことがあるのだけれど、何度読んでもとてもいい。奇妙な設定に独特の説得力。そしてジュブナイルの描写。繊細でいい。女の子も可愛いし。書き下ろしの女の鬼も、よく練ってある。女の豚のつながる話だけど、最初から書くことを前提とした作りだったんだろうな。
全編を通して学園が舞台。そこで、子供を作りに来た宇宙人。兄が人面疽としてついた妹、好きの余り初老の教師を脅すドSの3つのストーリー。現実ではないんだけど妙に親近感がわく。石黒正数にも通ずるような投げかけ方。今後の作品にも大期待。
戦闘狂帝国君臨中
グランナイツヒストリーやってます。ストーリークリア済み。戦争もそこそこ。雰囲気としては7なんかと似ています。
オンラインによる国盗り合戦がメインのゲーム。しかし、戦うのはNPCで他人がアップロードしたデータってところが面白いところ。これはこれで新しい形なのだろうか。これはやっぱりいろいろあるかなってのが実情だったり。
戦闘はコスト制のコマンド形式。職業システム、訓練システム、スキルシステムなんて古き良き感じですよね。ここらへんのバランスは上手くできてると思います。キャラも元気すぎるほど動いているので当分は見てるだけで飽きないです。
ストーリーははっきりといっておまけですね。王道に王道を重ねて作ったものです。個人的はいくら見習い騎士団だからと言って戦争の描写少なすぎじゃないですかね。戦争の物語でもなく御伽噺に逃げていくのはあまり感心しないです。え?そもそもそういうコンセプトだって?いやいや、戦争と御伽噺なら分かるんだけど、違うでしょう。これ。
で、この手の対人ゲームってのはカードゲームと同じでメタゲームになっていくとは思います。最初数ターンは任意設定可能とはいえ、それ込みでのメタになるでしょう。まだ新規さんが入ってきたり、日も浅いので聡明期のカオスな環境です。しかしながら、そんな中にもすでにトップメタが現れつつある。いや。ビックリ。はやいのなんの。この調子で行くと収束は早いんじゃないだろうかと危惧しています。テコ入れといってもメタ環境を抜本的変える仕様変更またはカードゲームで言う所の追加パックは来ないでしょう。
あと感じているのはAIの息詰まり感。貢献度を効率良く稼ぐとしたら手動でやるのが一番なんだけど、かなりの数をこなすため癖が読めてしまう。これ割と辛いです。結局マンネリに繋がっていくのでモチベーションに関わってくる。国盗りで盛り上がれる人はいいのだけど、そもそもプレイヤーに漠然と国盗りをしろといってるゲームなのでちょっと違和感がと思う人は少なくないんじゃないかな。目標としてはわかりやすいんだけど、何になるのかってのが不透明。この点を含めてストーリーで掘り下げていくべきだったと思うのだよね。
なんかネガティブな意見が多いと感じるかもですが私は非常に楽しみました。新規タイトルではかなりよく出来ていると感じます。ただ新規なりの課題も見えているところです。幸いスタッフの対応が早いので化けるかもしれませんが。
音の虫と私のステージ
まあ・・・ね。
はい二日目はPOLYSICS見ようかと思ったんだけどバスの込み具合見て断念。いつかタワレコの視聴で聴いて割とよかったheのところへ。なにがよかったかというとtoeっぽかったんだよね。繊細な感じがした。実際見てみたらバリバリと音鳴らすんだね。一曲だけ、綺麗な曲があったのは覚えている。
それからは目当てがないので物販行って同じステージにもどってご飯を食べていたら髪の毛のお化けみたいなのが出てきた。衣服を含め黒っぽいのでビジュアル系か?と思っていたら日本語ロック歌い始めてビックリ。オラオラ系でした。かなり全うなサウンドで。歌詞は現代っぽいけど面白いバンドだなーと思いました。
次は早めにSalyu×Salyuを見に行ったけど機材トラブルでなかなか始まらず。コーラスにノイズまじりで20分遅延。野外ならではだね。風流風流。セットリストはワーハピと同じだったけどかなり近くで見れて満足。
そのままLITTLE CREATURES見たけど座りながらでうとうとしてごめんなさい。
夕飯とみちのくプロレスを挟んでEric Chenauxを。このアーティストは知らなかったんだけどカナダのインディーズレーベルを持っていて結構な重鎮だとか。映像と音楽をやる人で、環境音楽の範疇でいいと思います。エフェクトの使い方が特徴的でちょっと過剰なんじゃないかってぐらい、どの曲でもグワングワンいいます。そこに歌が入る。素朴な感じです。ぐわぐわいうギターとは対照的。いまyoutubeで他の曲聴きながらですが、やっぱり同じ感じでした。
最後に郄木正勝です。大ファンです。最前列とりました。なぜならEric Chenauxの時から最前列だったから。実は、Eric Chenauxの演奏後、観客が一切移動しなかったのですよね。ちょっと可哀想かなと思いつつも郄木正勝人気あるんだなって思いましたよ。あと女性のほうが多かったですね。
もう私はARABAKIにyanokamiと郄木正勝を見に来たといっても過言じゃないくらいですからね。初の郄木正勝は感動ものですよ。ぶっちゃけYMOより相当でした。彼にしか弾けないピアノです。全身で弾くピアノです。それは音楽にとって一番自然なんじゃないかと。セットリストはMOTHER中継と大体同じでした。Light songとramaが入ってくらいかな。最後の出番だったのでアンコールに答えてくれたんですが、そこでやる曲がないということでした。確かに言うとおりピアノだけで出来る曲は、それくらいですものね。ボーカルにストリングスですもの。ミキサーをやればいいんですが、彼はピアノマンですし。それでもアンコールは、観客のリクエストに可能な限り答えてくれました。ophelia にTai Rei Tei Rio。エイトメロディーズも演奏してもう一度Light songで〆。いやぁ、大満足ですよ。裏で奥田民生が出てようとも。これだけで元とった感じです。
あの空間は格別でしたよね。野外ならではです。カブトムシやらカマキリやらがライブ聴きに来るのですもの。楽器隊も呼応するように奏で始めて。陳腐ですが夢のようでした。
あ、服装はあのシャツにカーディガンにスカートと全く同じでした。旅人といい装いに特徴があるようで。