すべてのエヴァンゲリオンにありがとう

シン・エヴァンゲリオン劇場版のネタバレが含まれます。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(新エヴァ)の観のただ感想です。

エヴァは、エヴァンゲリオンから卒業させるための映画でした。

私の世代は、エヴァは後追いです。ただ、アニメ好きであれば必修と言って必ず観るべきと云われていました。実際、観てない人に観せたりしましたし、エヴァからアニメにハマっていった人も知っています。そんな私たちリアルタイム世代と違かったのは、今までエヴァロスがなかったことだと思っています。後追いの私たちは、ほとんどエヴァのイメージを事前に持ってみますし、「Air/まごころを君に」も知識と覚悟を持ってみれたでしょう。なので、あの映画で表現された現実へと突き放される感じは実感のないものでした。そのまま、私たちはエヴァというコンテンツから卒業できず、そのまま成長し新エヴァ歓喜し、待ちわびながら生きてきました。

そんなエヴァから卒業をできなかった人を、作中の一人の人に重ね合わせています。 碇ゲンドウ、旧劇からあいも変わらず一つの目的を果たすために行動していた男。旧作では乗り越えるべき父親でしたが、今作ではエヴァに希望を持ち続けた一人の人間、繰り返しの中で希望を捨てず、欲しい未来をエヴァに求め続けた人。または、エヴァを自分の願いのために消費しようとエヴァに囚われた人。 一方、息子のシンジはエヴァのある世界を否定し新しい道を現実に見出した人。
残ったのはエヴァのない世界。

私たちも、もうエヴァを卒業する時がきたのでしょう。
もう少しだけ、エヴァを味わったら、私もそうすることにします。

すべてのエヴァンゲリオンへ、ありがとうございました。