ロリコン促進本

やっぱり酒のんでわいわいやるのは楽しいね。

アリスへの決別 (ハヤカワ文庫JA)

アリスへの決別 (ハヤカワ文庫JA)

人間嫌い山本弘の短篇集です。いやぁ。皮肉が効いていて素晴らしい!という人もいると思うし、いやいや、お話として面白いけど変な思想が混ざっていて嫌なんて人もいるんじゃないかな。表題の「アリスへの決別」は痛烈に児ポの批判をしてるけど、結局そいつの頭の中の妄想と言われてしまえば説得力も持たないし、リトルガールふたたびなんかは最終的にやっていることが軍事国家と変わらない世界になる。そのことを踏まえると割とどっちつかずな結末にはしていると思うのだけどね。

個人的な一番はオルダーセンの世界と夢幻潜航艇のシーフロスシリーズ。
短編の中にヒロインの魅力を上手く詰まっているし、スパイスとして量子論がいい味を出している。特にタイムパラドックスへのアプローチが面白くて、本来の世界は不確定要素でのみ成り立っているのでタイムパラドックス自体が矛盾ではないという発想には痺れた。どこからか元ネタがあるのかね。他の作品で、こんな解釈もったものあったら教えてください。

ちなみにこの本のテーマは「非実在少年に恋せよ」だと思っています。